女性が望まない妊娠を回避する確実な方法のひとつとしてピルの使用があります。

避妊の失敗、または犯罪による妊娠は、女性だけが肉体的にも精神的にも甚大なダメージを受けることになります。

ひとつの保険として、または計画的な安全策として低用量ピルについて説明していきます。

低用量ピルの基本情報

■低用量ピルとは?

低用量ピルにはエストロゲンと黄体ホルモンの2種の女性ホルモンが含まれています。
エストロゲンは排卵をうながすホルモンで、黄体ホルモンはプロゲステロンともいい、子宮の内膜に働きかけて、受精、妊娠の準備をするホルモンです。
エストロゲンの含有量が50μg以下のものが低用量ピルの定義となり、経口避妊薬とも呼ばれています。

■低用量の種類

低用量ピルは、女性ホルモンの配合比率によって、1相性、2相性、3相性の3種類に分かれます。

1相性ピルは、薬に含まれホルモン量が変わらないのが特徴です。
1周期(28日)の中で生理日による調整が必要ないことから、欧米などピルの先進国ではの半数以上の人が活用しているといわれています。

2相性ピルは、自然なホルモン変化に近づけるため、成分が1周期内の前半と後半で2段階に変化していきます。

3相性ピルは、ホルモン成分が3段階に変化することで、少ない負担でホルモン量を増やすことのできるピルです。

どの相性ピルを服用するとしても、一日一回服用することにより排卵を抑制し、子宮内膜の増殖も抑えることができます。

■低用量ピルのメカニズム

女性の体は毎月、排卵、受精・妊娠の準備、月経を繰り返しています。その周期をコントロールしているのは、脳下垂体と呼ばれる脳の中枢から分泌される性腺刺激ホルモンです。

通常はこのホルモンが卵巣を刺激して排卵が起こりますが、エストロゲンとプロゲステロンが働くと、実際には妊娠していないにも関わらず脳下垂体が体の中には十分女性ホルモンがあると認識します。

そして性腺刺激ホルモンの分泌を抑えます。その結果、卵巣がお休みして排卵が抑えられるわけです。

低用量ピルの効果。副作用は?

■避妊

低用量ピルは経口避妊薬とも呼ばれるように、その主な効果は避妊です。飲み忘れがない限り避妊手術に匹敵する100%に近い避妊効果が期待できます。

■生理不順・生理痛の改善

低用量ピルを服用していると28日周期で正確に生理が来るようになります。子宮内膜があまり厚くなる前に生理が来るので、出血が減り、生理痛の軽減にもつながります。

■月経前症候群(PMS)の改善

低用量ピルを服用することで、月経前後のホルモンバランスの変動が少なくなります。そのため、ホルモンバランスに影響を受ける月経前症候群(PMS)の症状の改善が期待できます。

■ニキビや更年期症状の改善

男性ホルモンの作用を抑えることになりますので、ニキビや多毛を減らしたり、ホルモン状態が安定するので、更年期症状や骨粗鬆症を予防する効果もあります。

■子宮体がんの予防効果

黄体ホルモンが子宮内膜を保護するので、子宮体がんにかかるリスクが低下します。

■低用量ピルの副作用

低用量ピルは副作用が抑えられているので、中用量ピルやモーニングアフターピルなどに比べると副作用が少ないといわれています。しかし、ホルモンが含まれた薬なので、服用し始めると体内のホルモンバランスが一時的に変わり、副作用が現れることもあります。その副作用の出方については、ピルの種類によって若干異なります。

ピルを服用し始めて1~2ヵ月は、吐き気や嘔吐、頭痛、乳房の張りや痛み、不正出血などの副作用が見られることがあります。多くの人は飲み続けているうちに、これらの症状は自然と消えていくようですが、不安がある方は迷わず医師の診断を受けることをおすすめします。

■低用量ピルの代表的な商品

・トリキュラーED ・トリキュラー21 ・マーベロンED28 ・マーベロン21 ・シンフェーズ ・アンジュ ・ラベルフィーユ ・ヤーズ配合錠

低用量ピルのまとめ

低用量ピルは避妊を始め、PMSや生理痛などその効果は高く、広範囲に渡ります。副作用も少ないため様々な症状の緩和策として、積極的に低用量ピルを活用することは有効と思います。

しかし、種類が複数あり、副作用の心配もあります。
まずは医師やクリニックで診断を受け、自分にあった薬を使用し、不安点を解消していきましょう。